炭酸リチウム高騰による弊社製造商品の対応について

お客様各位

 

拝啓

 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、現在の窯業界を取り巻く製造原料の価格が上昇し続けている原因については7月1日よりの商品価格の一斉値上げをお願い致しました文書にてご説明させて頂いた通りでございます。しかしながら、文書公開後の7月の初旬に炭酸リチウムの価格が大幅な上昇となること、この価格上昇額が現行の3倍程度となること、来年度には更に上昇する見込みであることが告知されました。

 炭酸リチウムの大幅な価格上昇の背景としては、前文書でも記載させていただきました自動車業界への需要集中によるものであり、世界の主要メーカーがカーボンニュートラルに向けて動く中、リチウムイオンバッテリーの製造を目的として原料を囲い込んでいるような状態にあります。この世界的な高需要化は数年間続くと見られており、さらなる受給ひっ迫による高価格化が避けられないといった可能性があります。

 炭酸リチウムは、釉薬原料においては優秀な媒熔剤であり、トルコ青系統の色を発色させるために重要な要素であるため、夏場にかけての涼しげな色の陶器製造への需要は高い状態にはあるものの、今回の価格上昇の影響により、手軽に、多量に使用できる状況では無くなりました。弊社としては炭酸リチウムの供給が完全にストップするというわけでは無いため製造は継続できますが、製品の価格が大幅に上昇することもあり、これまでと同じように多量の在庫として貯蔵しておくことが難しい状況でございます。

 そのため今後の炭酸リチウムを含んだ釉薬の製造については「受注生産」とさせていただき、価格をその都度提示させて頂いた上でご納得いただいたお客様へのみにご提供させていただくといった形を取らせて頂かざるを得ない状態でございます。また原料の供給具合についても安定化が保証できないため、納期についても原料入荷から製造完了まで1~2ヵ月程度を見込んで頂きたく存じます。

 なお、受注加工への切り替えと製品価格の上昇については、弊社備蓄の炭酸リチウムが消費され次第の実施とさせていただきますので、こちらも併せてご承知おき下さい。

 誠に勝手なお願いで申し訳なく存じますが、世界的な需要の高まりの中においては、一事業者として抗う術は少なく、何卒事情をご賢察のうえ、ご了解賜りますようお願い申し上げます。

敬具